必須ミネラルのご紹介~亜鉛のはたらきと効能

いこらぼ

必須ミネラル”亜鉛”とは?

亜鉛は体内に約2000mg存在し、主に骨格筋・骨・皮膚・肝臓・脳・腎臓などに存在する成分です。
タンパク質の合成に関わる酵素の材料として使われます。

人間の体に必要とされている必須ミネラルのひとつですが、体内で作り出すことができないため、食事から摂取する必要があります。

不足するとさまざまな症状を引き起こす可能性があります。

 

”亜鉛”のはたらき

亜鉛は新陳代謝やエネルギー代謝、免疫反応など、体内のさまざまな働きをサポートして正常に保つ役目を持っています。

①免疫力の向上
亜鉛が十分にあると風邪や感染症にかかりにくくなります。
粘膜を保護するビタミンAを体の中にとどめる効果があり、のどの痛みや鼻水・鼻づまりなどの症状を緩和してくれます。
病気を引き起こす細菌を攻撃する白血球にも亜鉛が含まれているので、傷や病気の早期回復にも亜鉛は必要とされています。

②抗酸化作用
亜鉛は体内のビタミンAの代謝を促します。
ビタミンAの抗酸化作用の活性化を促し、過酸化脂質の害を防ぐことで、アンチエイジング・生活習慣病予防にも効果が期待できます。

③髪や肌の健康維持に
皮膚や髪もタンパク質からできています。
亜鉛を摂取することで、タンパク質の代謝を促し、皮膚や髪のトラブルを改善します。
皮膚や髪も新陳代謝が速いペースで行われるため、亜鉛を積極的に摂ることで美肌・美髪効果につながります。

③うつ状態の緩和
感情のコントロールや記憶力を保つには、神経伝達物質が正常に作られ、働く必要があります。
うつ状態は脳の機能が低下し、神経細胞の刺激伝達がスムーズにいかないためと考えられています。
この神経伝達物質を作るのに必要なのが亜鉛です。
亜鉛が体内に十分にあることで、精神安定や脳の機能を高め、うつ状態の緩和に効果があると考えられています。

④味覚を正常に保つ
舌にある「味蕾(みらい)」という受容器官で私たちは味を感じとります。
亜鉛はこの味蕾の中の味細胞において、重要な働きを占めています。
味細胞は短期間で細胞を次々生まれ変わらせているため、材料となる亜鉛を常に必要としています。
亜鉛を十分に補うことで、味蕾の働きを保つことができます。

 

過剰になると

亜鉛自体の毒性は極めて低いため、食事からの適正量摂取であれば副作用が起きることはありません。

サプリメント、または亜鉛強化食品などで1日2g以上摂取した場合、急性中毒を発生して悪心、嘔吐、食欲不振、下痢などが起こる可能性があります。

摂取耐用上限量を超えた量を慢性的に摂取していると、同じく必須ミネラルである鉄や銅の体内への吸収を阻害することもあります。

貧血や免疫機能の低下、代謝異常につながりますので注意しましょう。

過剰摂取は泌尿器・生殖器系などにも悪影響を及ぼす可能性もあるという報告もあります。

 

不足すると

細胞の入れ替わりの激しい皮膚、髪、爪などの健康が損なわれたり、味蕾細胞の働きが悪くなり、味覚障害が起こります。

男性の場合、生殖機能が低下します。

また、免疫反応にも関与しているため、不足すると免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなります。

 

亜鉛を多く含む食品

カキ、ウナギ、牛肉、レバー、鶏モモ肉、小麦胚芽、たけのこ、納豆、ごま など

 

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