酵素をかしこく取り入れよう!~酵素の働きとミネラル

いこらぼ

私たちの体の機能を維持するために重要な役割を果たしている「酵素」
icolumn読者の方の中にも、「酵素ドリンクを飲んでいる」「酵素サプリメントを利用している」という方も多いのではないでしょうか。

酵素は、ミネラルとたんぱく質がくっついたもので、
私たちの体の中に約2万種類も存在しています。

実は、酵素はミネラルと深い関係にあるだけでなく、
有害物質の排出や無毒化にも関わっており、デトックスのためにも積極的にとっていきたい栄養素なんです。

今回は、生命活動に不可欠な「酵素」についてを解説していきます。

酵素の種類とはたらき
酵素の量は限られている?
消化酵素と代謝酵素の関係
食べ物に含まれる食物酵素
酵素を働きやすくするポイントは?
酵素の働きを阻害する要因
生食がおすすめ!
酵素の活性化で、有害物質に負けない体づくりを

酵素の種類とはたらき

酵素は、消化、吸収、代謝、排泄までのあらゆる反応に関わっています。
また、DNAの複製や再生を行ったり、呼吸したり、筋肉を動かしたり、全ての生命活動に関与しています。
酵素の働きが無ければ、私たちは生きていく事が出来ないのです。

体に存在している酵素には、「消化酵素」「代謝酵素」の2種類があります。

消化酵素
口・胃・膵臓・腸などあらゆる場所に存在します。
口にした食べ物を体内で分解・消化するために働きます

代謝酵素
有害物質を排出・無毒化したり、
呼吸する、運動する、思考する、新陳代謝をする、病気やけがを治すなど、さまざまな場面で働いています

酵素の量は限られている?

酵素は無限にあるわけではありません。
酵素が一生の間にどの程度作られるかは、胎児が母体にいる9週目から12週目の間に決まると言われています。

酵素は消化や代謝の際に利用されますが、
消化に悪い食べ物をたくさん食べていると、その分余計に酵素を消費してしまい、
消化酵素が出なくなり、消化がされないまま腸内に残ってしまいます。

そうすると腸内でガスが発生したり、酸化ストレスの原因となってしまうのです。

消化酵素と代謝酵素の関係

消化酵素が作れるときは、代謝酵素は作られにくくなるため、代謝酵素が不足して新陳代謝が低下し、低体温になったり、コリがひどくなったり、疲れやすくなったりします。

更に、本来の代謝酵素の働きである毒素の排出ができず、多くの不調を引き起こすのです。

消化酵素を浪費しないよう、消化しにくい食べ物はなるべく避け、負担の無い食生活を心がけましょう。

食べ物に含まれる食物酵素

さて、酵素には食べ物に含まれる「食物酵素」というのもあります。

主に生の新鮮な野菜や果物、発酵食品などに含まれ、
消化・吸収を高める働きがあります。

食物酵素は、私たちの体に直接酵素を補うものではありませんが、
消化を助け、消化酵素の無駄遣いを防いだり、代謝酵素の働きをサポートしたりする嬉しい働きがあります。

酵素を働きやすくするポイントは?

以下のようなことを心がけて、酵素が十分に働ける環境を作ってあげましょう。

①体温を上げる
 ⇒体を温めることで酵素の働きが活性化
②胃のpHを上げない
 ⇒胃酸を抑える薬などに注意
③ミネラルやビタミンをとる
 ⇒特に亜鉛やマグネシウムなどのミネラルは酵素と結合し、補酵素や酵素そのものの構成成分となります

酵素の働きを阻害する要因

以下のようなものは酵素の働きを阻害する可能性がありますので、注意が必要です。

①有害金属、化学物質
②食品添加物
③砂糖、カフェイン、アルコール、冷たいもの
④タネ類などに含まれる酵素阻害物質

生食がおすすめ!

酵素は熱に弱いために、60℃以上の高温で加熱処理をすると、活性化が失われてしまいます。

よって、酵素やミネラル・ビタミン等を豊富に含む生野菜・果物、発酵食品などは「生」で食べるのがおすすめです。

「生」の中でもさらに良いのが、「すりおろし」「生ジュース」です。

酵素は細胞の中にあり、簡単に壊れない細胞膜に囲まれています。
細胞膜は咀嚼だけでは壊れにくいため、すりおろしやジュース状にして補給するのが効率的です。

ジュースやすりおろしにした場合は酸化しやすいので、すぐに食べたり飲んだりするようにしましょう。

酵素を効率よく取り入れる調理方法としては、
「生」がベスト、次に「蒸す」、そして「煮る」「焼く」です。

食文化に適した食生活を
私たちのカラダには約2万種類の酵素が存在していますが、
人種、性別、年齢、遺伝子などにより存在する酵素は異なります。
例えば、「海草を分解する酵素」は日本人しか持っていません。
また、日本では乳製品を食べるようになってから歴史が浅いため、日本人には乳糖を分解する酵素が少なかったり、持っていない方が多いと言われています。
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしたりする方は、これが原因かもしれません。
無理をせず、日本の文化にあった食事スタイルを選択することで、消化に負担を掛けず、消化酵素の節約につなげることができます。

酵素の活性化で、有害物質に負けない体づくりを

腸内細菌は酵素やビタミンをつくり、ミネラルを吸収しやすくします。
そのため、まずは腸内環境を良好に保つことを心がけましょう。

腸内環境の維持には、口腔内環境を良くすることもポイントです。
しっかりと噛み唾液を分泌させること、虫歯や歯肉のケアをしましょう。
口腔内には余分な異物(詰め物など)を入れないようにしましょう。

また、リラックスして食事をすることは、唾液や胃酸の分泌を促し、酵素の活性に役立ちます。

胃酸分泌抑制剤、降圧剤、抗生物質、痛み止めは胃酸の分泌を抑制し、酵素の働きを阻害してしまうので注意しましょう。

酵素をしっかり働かせることができれば、消化能力が上がり、腸や肝臓への負担を減らすことができます。
腸が元気になれば、有害物質などの異物が体に入ることが少なくなり、更に排便によってそれらを排出することもできます。

また、補酵素としての働きを持つミネラルやビタミンを適切にとることで酵素の働きを促進させ、栄養素の吸収を良くすることができます。

ぜひ「酵素」と「ミネラル」で、有害物質に負けない快適な毎日を目指してみてくださいね!

 

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