間違いだらけのローカーボ!?基本を知って、リバウンドしない身体作りを!
何かと話題のローカーボ。「Low」(低い)「Carbohydrate」(炭水化物)という名前からも分かるように、炭水化物を減らした食生活を指しますが、このローカーボ……実は、身体によいどころか、逆に身体を壊してしまう結果になってしまう、コワ~イ落とし穴が秘められていたんです!!
炭水化物を摂取しないと痩せる、その理由が怖い!!
ダイエットだけを考える上で、なぜか不必要とされてしまう炭水化物ですが、人が健康的に生きていく上で、絶対に欠かせない栄養成分のひとつです。炭水化物は体内で分解され、糖になります。人の脳は、こうして作られた糖分だけをエネルギー源としているので、炭水化物を減らしてしまうと脳に十分な糖分がいかなくなります。脳が働かなくなるということは、生命の維持が出来なくなるということですから、万が一糖分が摂取できなくなってしまったときでも脳の働きを維持するために、人間は肝臓に糖分を貯蓄しています。
ローカーボダイエット等を行うことにより炭水化物の摂取量が減り、糖の供給が間に合わなくなると、肝臓に蓄えられている糖分が使用されます。こうして肝臓の糖が消費されると、糖と結合していた水分も身体から失われていきます。糖1gに対して3gの水分が失われるため、体重が落ちたように感じ、ローカーボはダイエットの効果が高い!と錯覚してしまうのです。実際に失われているのは水分のみで、脂肪が落ちるているわけではありません。ローカーボダイエットで減らせるのは糖分と水分だけなので、健康面から見たら、ダイエットとしては大失敗なのです。
さらにローカーボダイエットを続けてしまうと、肝臓内の糖分でも足りなくなり、体内のたんぱく質が糖分に変換され、脳の維持に使われるようになります。簡単に言ってしまえば、「筋肉」が削られていくのです。筋肉は脂肪よりも重いため、筋肉が失われると体重が劇的に落ちたような錯覚に陥りますが、結局、失くすべき脂肪は一切失われていないので、健康からほど遠い身体が出来上がってしまうのです。
タンパク質豊富な食生活は、内臓に負担がかかる
糖が足りない分、肉や魚など、たんぱく質をたくさん摂ればいいんじゃないの?そう思った人もいるでしょう。しかし、人間の内臓はたんぱく質を消化吸収するのに時間がかかり、内臓への負担が増加します。ただの胃もたれで終わればいいですが、口臭や体臭が悪化したり、疲れやすくなることもあります。
正しい炭水化物の減らし方は?
3大栄養素のひとつとされる炭水化物ですが、これを取りすぎてしまうことが、脂肪を増やす原因になっています。推奨される炭水化物の摂取量は、総カロリーの50~70%。たとえば1日に2000kcalを必要とするのであれば、炭水化物は1000kacl~1400kcal(250~350g程度)が必要になる計算です。30代で、家事労働に従事する女性の場合、必要なカロリーはおよそ1800kcalですから、900kcal~1260kcal(225~315g)の炭水化物が必要になるのです。
ちなみに、白米一膳(160g)に含まれる炭水化物はおよそ59.4g。うどん一食分(250g)に含まれる炭水化物は54gですから、朝昼晩、毎回ごはんを一膳ずつ食べたとしても、多すぎることはないのです。
*さつまいもや山芋といった根菜類や、あずき、干し柿、プルーンなどの果実類にも炭水化物が多く含まれるものがありますので、こうした食材を多く食べる場合は、ごはんの量を減らす……という対策は必要です。
ずばり言ってしまえば、ごはんやパンといった炭水化物メニューを無理矢理減らす必要はない、ということ。食べ過ぎに注意し、脂肪を燃焼させる運動を適度に行ったほうが、リバウンドせず健康的に痩せることができるということを、覚えておいてください。