長い歴史を持つ「よもぎ」の効能とは?
ギリシャ神話から由来するという「アルテミシア」が学名です。
とくに、婦人科系に効果的なので「ハーブの女王」として親しまれてきました。漢方では「がいよう」と呼ばれ、止血、止痛、温裏などの症状に用いられます。日本でも古くから「万能薬」として知られ、「薬湯」「煎じ薬」「湿布」「お灸」「お香」などに使われます。また、女性に嬉しい効果(デトックス、癒し、ダイエット、美肌、冷え性改善など)が多いため、「よもぎ蒸し」「よもぎオイル」「よもぎボール」などの美容サロンも人気です。
春の「よもぎ」の摘み方と入手方法
春の野草(せり、たんぽぽ、つくし、よもぎ)を摘むときは、道路沿いや人気を避けた野原を選びます。車の排気ガスが多かったり、農薬や除草剤の心配があったりする場所は避けましょう。都心のママは、自然な環境で作られた「よもぎパウダー」や「乾燥よもぎ」を購入するほうが安心です。
「よもぎ」のアク抜きと保存方法
①柔らかな葉だけをとり、水でよく洗います。
②鍋にお湯(1L)を沸かし重曹(3g)を入れ、1~2分軽く茹でます。
③茹でたよもぎ(※)をザルにとり、よく水洗いをしたら水分を絞ります。
④繊維が硬いものもあるので、包丁で細かく刻みます。
(すり鉢やフードプロッセッサーでペースト状にしても可)
⑤使う分だけ、小分けにして冷凍保存に。
※茹で汁はそのまま「薬湯」として使えます。
[整える]あらゆる病気を予防する「よもぎ茶」として
新鮮な「よもぎ」を、上記の手順でアク抜きしたら、竹ザルに広げて天日干しをします。水分が抜けてカラカラになったら、弱火のフライパンで10分ほど乾煎りします。粗熱がとれたら、自家製の「よもぎ茶」の完成です。婦人科系の悩みはもちろん、血流を促し、生活習慣病を予防する野草茶として知られています。もちろん、市販品もたくさんあります。
[温める]乾燥肌や冷え症の悩みに「よもぎ入浴剤」
乾燥よもぎを使った「よもぎ湯」は、冷え症、腰痛、痔、肌荒れに効果的だといわれています。ガーゼに包んで、そのままお湯へ入れるだけ。乾燥したお肌を和らげ、冷えた体を芯から温める効果のほか、香りに癒やされるリラックス効果も期待できます。より「薬湯」効果を高めたいなら、鍋で煮出した凝縮液がおすすめです。ただし、お肌にあわない場合もあるので、必ずパッチテストなどで皮膚への刺激を確認してください。
[食べる]春ならではのお楽しみ「よもぎ料理」に
ほんのり香る苦味が「よもぎパスタ」にぴったり!
咲き始めたばかりの「よもぎの新芽」なら「天ぷら」にも最高です。また、アク抜き後なら「おひたし」「オムレツ」「味噌汁」など、他の葉もの野菜と同じように味わえます。お菓子作りが好きなら「パンケーキ」「蒸しパン」「マフィン」「パン」も楽しみですね。もちろん、白玉粉やもち米を使っての「和菓子」も忘れてはいけません。カロテン、ビタミンB1、B2、C、カルシウム、リンなど栄養も豊富なので、スムージーなどにもおすすめです。
古来より、健康と美容を支えてきた「よもぎ」は、癒しの香りも特徴的です。ストレスが増えやすいママこそ「よもぎ」を、食べて、飲んで、温めて活用しましょう。また、デリケート肌のママには「よもぎ化粧水」や「よもぎ石けん」もおすすめです。女性特有の悩み(頻尿や下半身の冷え)には「よもぎパット」など、市販品もたくさんあるのでチェックしてみてください!