春の大敵 花粉症!実は知らない…アレルギーと食生活

いこらぼ

寒さもひと段落し、穏やかな日差しがようやく見られるようになってきましたね。

でも、暖かい春と同時にやってくるのが、「花粉症」…

くしゃみをしすぎて全身疲れる
1日中頭がぼーっとしてる
目が開けてられない

なんてことになっている方も少なくないのではないでしょうか?

 

今や日本人の4割弱が花粉症であるというデーターが出ているほど増加している「花粉症」。日本人の「国民病」とも言われるほどになりました。

ではなぜこんなにも花粉症が増加しているのでしょうか?

<花粉症・アレルギーの原因と対策>
・増加する花粉症!原因は◯◯◯
・アレルギーを引き起こしやすい食事
・花粉症は体のシグナル?

 

増加する花粉症!原因は毎日の◯◯◯

日本人で初めての花粉症患者は、栃木県日光市の男性で1963年のことです。

それから現在まで、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎、喘息などのアレルギー疾患は増加し続けています。

1960年代と言えば、日本の食生活が大きく変わり始めた時期。1970年には日本初のファーストフード店がオープンし、その後もファミリーレストランやコンビニエンスストアの増加と共に日本人の食生活は大きく変わっていきました。

それによって私達が食べ物から摂取する「栄養の質」も変わっていった訳です。

もしこのコラムを読んでくださっているあなたが花粉症やその他のアレルギー症状でお悩みであるならば、今食べている食事を変えてみてください。

病院でもらった薬だけではなく、そもそもアレルギーを引き起こしている原因を改善することが重要ではないでしょうか。

今回はアレルギーの根本原因について栄養学の観点から紐解いていきたいと思います。

アレルギーを引き起こしやすい食事とは?

「アレルギーを引き起こす食事」

そもそもアレルギー反応とは、体内で“炎症”が起きていることを示す反応のことです。

炎症とは一種の“防衛反応”であり、ウイルスや病原菌との戦いが終われば炎症が治らなければいけないのですが、なかなか治らない・・・。

その原因と考えられるのは、大きく分けて4つあります。

 

<アレルギーの主な4つの原因>
1、酸化油の摂りすぎ
2、甘いものの摂りすぎ
3、大事なビタミン・ミネラルの欠乏
4、魚の摂取量の減少

 

1、酸化油の摂りすぎ

酸化油とは、恐らく日本人の多くが調理で使っていると思われるサラダ油や市販のドレッシング、マーガリン、マヨネーズ、菓子パンや菓子類に使われているショートニングなどです。

これらに使われている油は炎症を起こす作用を持っています。
アレルギー反応が出ている時に限らず、根本改善を目指すのであれば日常的に摂取する“油の質”を変える必要があります。

おすすめの油として、加熱には酸化に強い飽和脂肪酸である

・ココナッツオイル
・バター
・ラード

などがおすすめです。

中でもココナッツオイルは中鎖脂肪酸といって、消化吸収が早いため中性脂肪になりにくい性質を持っています。

日本では長年に渡って植物油が体に良いとされて来ましたが、植物油に含まれるリノール酸は非常に酸化しやすいという点から加熱調理に使用することによって動脈硬化や心疾患等のリスクを高めることが明らかになって来ました。

また、脳科学専門医である山嶋哲盛医師の研究によると、サラダ油の常用によって認知症を発症するリスクが高まることも指摘されており、日常的に摂取する油が私達の未来の健康にも大きく関わっているのです。

日常的によく使われるオリーブオイルやごま油は、
サラダ油ほどでは無いものの、ココナッツオイルやバターなどの飽和脂肪酸と比べると加熱によって酸化しやすい性質を持ってます。


ですので、出来るだけ加熱せずに非加熱で摂取することをおすすめします。

忙しい毎日の中で絶対ダメ!とするのは難しいかもしれません。
まずは、日頃から使っているものを変えてみるところから始めてみてはいかがでしょうか?

2、甘いものの摂りすぎ

“甘い物”も同じく、白砂糖は炎症を起こしやすいと言われています。

体の中の大事な器官(例えば肺や気管支など)の内側の壁を覆っている【粘膜】という膜があります。この粘膜組織に必要な栄養素であるビタミンB群やマグネシウム、亜鉛などのミネラルを消耗させてしまいます。 

3、大事なビタミン・ミネラルの欠乏

花粉症を筆頭に、アレルギーに大きく関わるビタミン・ミネラルはこのようなものがあります。

<アレルギー対策に必要なもの>
・ビタミンA
・ビタミンD
・ビタミンB
・マグネシウム
・亜鉛

ビタミン、ミネラルは、粘膜細胞を強化するために重要な栄養素です。

ビタミンA

ビタミンAは粘膜組織を創り出すのに必須のビタミン。
豊富な食品と言えばレバーやニンジン(β-カロチン)などです。

以前、花粉症の人にニンジンの生搾りジュースを1時間おきに飲んでもらったところ、4時間後に帰宅する際には症状が極端に和らいだという出来事がありました。

 

ビタミンD

ビタミンDは日光に当たることによって体内で生成される栄養素です。

皮膚に太陽光線が当たることによって生成されるので、過剰な紫外線対策はビタミンDの生成を妨げる要因となるため注意が必要です。

 

食品から摂取するには、
・魚類(特に鮭)→特に豊富!
・シラス
・イクラ
・キノコ
・卵

などに含まれます。

 

亜鉛

 

同じく質のいい粘膜細胞を創るために必要な“亜鉛”は、加工食品の摂取などから消耗されやすいミネラルの1つです。

豊富な食材は何と言っても牡蠣です。

その次に豊富なのが牛肉です。

亜鉛は皮膚トラブルを解消するためにも必須のミネラルなので、積極的に摂るようにしましょう。

4、魚の摂取量の減少

そして最後に魚の摂取です。

魚にはオメガ3といって私達の体内では作られない“必須脂肪酸”のEPA,DHAが豊富です。

これらの脂肪酸は、炎症を起こす物質と炎症を抑える物質の調整役を担っているため、炎症が治まらない状態にある場合は欠乏している可能性があります。


授乳中の母親を対象にした調査で、魚介類の摂取が
・週に1回の母親
・週3回の母親
の母乳から摂取されたDHA濃度は、週3回摂取した母親の方が2倍高いことがわかりました。

日常的に魚を食べる習慣を身に着け、DHA、EPAを摂取することが大切です。

花粉症は体のシグナル!?

以上から、花粉症も、食生活の乱れが原因の一つとも考えられています。

食事の改善は薬とは違うため、粘膜細胞が全て入れ替わるのが半年以上と考えると、今すぐに花粉症が治るという訳ではないかもしれません。

しかし、花粉症であるということは、その他の粘膜組織も弱っている可能性が考えられます。
粘膜組織が弱いということは、免疫力の低下を意味する訳なので、暖かくなって体全体の代謝が上がっているこの時期に是非取り組んでみてくださいね。

Writting

一般社団法人健康指導師会 副理事長
NPOがんコントロール協会理事
橋谷圭伊子

 

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